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Yudai Ichinosawa|スタイリスト


10代のときに見て、触れて、感動したことは将来の引き出しになる。たくさんの出会いを!
「乃木坂46」や「櫻坂46」などの衣装を手がけ、2024年には読売ジャイアンツのチアガールの衣装を担当するなど、躍進を続ける市野沢祐大さん。クリエイティブ・ベース「TEN10」と「TEN10 LAB.」のCEOで、毎年スタッフとしてドレメの卒業生を受け入れている市野沢さんから、メッセージをお届けします。

株式会社TEN10
スタイリスト・ディレクター
市野沢 祐大さん ファッションビジネス科 2006年度卒業
茨城県/県立大宮高等学校出身

PROFILE

1986年生まれ。株式会社TEN10、TEN10 LAB.を設立し、クリエーターコミュニケーションを軸に新たなビジュアル制作を試みる。TEN10 LAB.では衣装企画&制作、OEM等でアーティストのMVや広告などの衣装制作を担当。

感動したことを、何かの形でまとめておいて欲しい

2024年は、ミュージシャンへの衣装デザイン提供のほか、衣装企画&制作、OEM等でアーティストのMVや広告などの衣装制作を担当する「TEN10 LAB.」で、読売ジャイアンツのチアガール衣装に関わらせていただきました。スポーツ関係の衣装を担当したのは初めてのことだったので、そこはすごく気合いを入れて取り組んでいます。下絵を描いてくれたのはドレメの卒業生で、彼女と一緒にデッサンを描いて、コンペを勝ち取りました。シティ感と未来感をテーマにしたデザインで、カラーは都市っぽい色を表すグレー。スタイリッシュでカッコいいチアの衣装に仕上がったと思っています。
その一方で、パンデミック後の日本を舞台にしたフジテレビ系の大型SF連続ドラマ『ハート・アタック』の衣装ディレクションとスタイリングを手がけています。衣装の数はキャストを含め、総数1500人分。そのすべてを担当しています。
ドラマの規模感が海外の映画並みで、警備隊で100人なんていうのもありましたし、世界観をつくるのは大変でした。ストーリーは近未来に本当にありそうで、ちょっと怖い(笑)。ドラマの世界が現実に起こったことを妄想しながら、クリエーションを展開しました。

arth 2024 s/s look. Styling&direction

学生でもそうですが、コミュニケーションをどううまくとって、次につなげるかはすごく大事です。たとえば、今回はダメでした。でも、私はこういうものを作ります。次回に活かせるように、私はこういうことができますと言うと、次にまたつながるんです。僕の場合はけっこうそう。
クリエーションのヒントみたいなものは、どんどん自分で見つけて、次につなげる努力をしていく。そうすることで、ただふつうにスタイリングして終わりではない、クリエーションができていくと思うんですよね。ドレメ生のみなさんも、衣装デザインのクリエーションをどう変えていくか。常にそれを考えながら行動していくといいのかなと思います。
これからドレメを目指すみなさんも、ドレメ生のみなさんも、ぜひ自分が感動したことを、何かの形でまとめておいてください。映画でもドラマでもいい。ゲームでもいい。僕もそうですが、10代のときに見て、触れて、感動したことは、30歳前半くらいから折に触れて思い出すようになります。あのときの感動をもう一回、作ってみようとか、あのときのリファレンスがよかったから、もう一回やってみようということが増えるんですよね。

bodysong. 2023 a/w look Styling&direction

僕が中学校を卒業した頃は、バンドブームのまっただ中でした。何度もライブに行って、カッコいいな、おしゃれだなと思って見ていたものを、そのときの懐かしさと一緒にまた引っ張り出して、自分の中で再解釈して、表現していく。

JUVENILE HALL ROLLCALL 2023-24a/w look Styling&direction

映えるから写真を撮って、SNSにアップしただけでは感動したと言えません。自分の中で感動が濃かったものは、ディテールを鮮明に覚えていたり、その周辺を追求したくなるものです。自身の感性に触れて、感動するものにたくさん出会って欲しい。感動をどんどんどんどん作っていけば、それは、自分の引き出しを増やすことにつながります。

Malamute image look Styling&direction

※内容は取材時のものです。